意識他界系’s diary

色々書くところ

もうみんな『男殺しの音頃さん』を読もう!

最近ネット上で激化している性差についての記事。
このブログを始めてから「はてブ」やら「増田」という文化圏を知ったのですが、ネット上でこんなに性差について激論が交わされているとは思いもしませんでした。

 

しかし皆共通して主語が大きく、自分だけが被害者という意識が強いせいか、読んでいて辟易してしまう内容の記事も多いですね。どんなに上品な文章を気取っても隠しきれない異性への憎悪。結論ありきで集められた都合のいいデータ。議論のためなら人格否定もOKという道徳的敗北。あの界隈はSNSも含め、全盛期の2ch並みの魔境ではないかと思っています。
もう論者を気取らず殴り合ってほしいです。一番の正解は「無関心」ではないかとさえ錯覚します。

 

そこで、ご提案。
もうみんな『男殺しの音頃さん』を読もう!

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男殺しの音頃さん

『男殺しの音頃さん』はPCでは「裏サンデー
スマホだと「マンガワン」というアプリで連載(隔週土曜日更新)されている基本無料のWeb漫画です。

ちなみに作者は以前「主人公がシックスナインからの顔騎でラスボスの魔力を吸い尽くす」という熾烈なラストバトルを描いた『放課後の異端者(グノーシス)』の十九島信さんです。(連載当時SPポイントを消費して先読みしていた私は、どう考えても正気ではなかった。)

 

タイトル、表紙だけを見たら「どうせ無自覚に男を誘惑してしまう美少女の、ちょっとエッチなゆるふわ日常漫画だろ!」と勘違いしてしまうかもしれません。

 

でもこの漫画は一味違います。

 

〜あらすじ〜

urasunday.com立花一平(たちばないっぺい)は高校生。そして、童貞…!
ある日、彼の通う高校に転校してきた、容姿端麗!頭脳明晰!運動力抜群!の完璧女子・音頃綺羅(おところきら)さん。
だが彼女には、大きな”ヒミツ”があった…!
令和はウーマン・リブの時代!真の女男平等ハーレムファンタジー!!

 

ウーマン・リブ?(女性解放)、女男平等
後半にいくにつれ、一般的な少年漫画では見かけないワードが並んでします。


んで、第一話。
美讃鳥(みさんどり)学園」から音頃綺羅さんが転校してくるところから物語は始まります。
容姿端麗、頭脳明晰の音頃さんは、早速変態教師「江呂井恭司(32)」に目をつけられ、催眠薬入りのドリンクを飲まされピンチに陥ります。そこを間一髪で救ってくれたのは、主人公の立花一平なのですが、ここまでは正直どうでもいいです。

 

変態教師の「JKが至高」「同年代の女に魅力なし」という弁明を聞いたのち音頃さんは変態教師を殺します。

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殺意高めのかんざしで、、、

髪飾りで脳天を「女った刺し」して殺します。

安全ピンなんて可愛いものじゃないです。

殺意高めの簪ピックで脳天を「女った刺し」です。物理的に殺します。


ね?もう意味がわかんないですよね。


しかしその後のストーリーも、同じような展開で世の男性を物理的に殺していきます。

この漫画に登場する男性は、基本的にネット上で嫌われる男性像が描かれており、だいたい音頃さんに殺されます。
・JKの裸に命をかけるエロ教師
・電車内で横柄な態度をとるサラリーマン
インフルエンサー嘘松を餌に炎上(特定)を図るアフィリエーター達
・エリートサラリーマンを装う結婚詐欺師
などなど、わかりやすい女の敵が描かれ、痛快なまでに殺されます。

 

その界隈でしか聞かないワード(私がエビデンス、性的搾取など)も出てくるので、読んでいて結構楽しいというか、如何に自分がネットに毒されているかを再認識できます。

 

もうお気づきかと思いますが、ノリ的にはラディカルフェミニスト(またはミサンドリー版の『テコンダー朴』です。

登場する男性は頭おかしいですが、女性も総じて頭おかしいです。
この漫画に勧善懲悪を求めてはいけません。男女ともにアクが強過ぎて滑稽です。

基本的にずっと異常な男性VS異常な正義です。
実際のネット上での議論も、はたからみたらこんな感じよね??感がうまく描かれていると思います。

 

作者がどういう立場でこの漫画を描いているのかまではわかりませんが、昨今の行き過ぎた性差議論を皮肉交じりに風刺する漫画として捉えれば中々愉快な漫画です。

 

読み手に必要なのは、登場人物で唯一頭がまともな主人公の立花一平(立花:立場、一平:フラット)の名前のように、フラットな立場での観測と、現実世界でもネットでも、そういった連中に関わらないことが大事なんだと教えてくれます。

 

あの界隈に辟易している方も多いと思いますので、打ち切られる前に読んでみることをお勧めします。(アプリで過去話を読むのにポイントが必要ですが、、、)

 

マンガワンではこの他にも、一般誌連載を凌ぐ面白さの漫画(『血と灰の女王』『灼熱カバディ』『邪剣さんはすぐブレる』『ケンガンオメガ』『引越し大名三千里』などなど。)も多数ありますので結構おすすめです。

 

ではでは。