『侍道外伝KATANAKAMI』は、完全にNot for me かと思っていました。
いやはや、この話題に触れない訳にはいかない。
大昔にこんな日記を書いてしまうくらい『侍道シリーズ』フリークスなのです。
まずはじめに、、、
ごめん!舐めてた!すごく面白い!
現在進行形で寝る間も惜しんで楽しんでいます。今週が3連休だったことを神に感謝しています。本当はクリアしてから日記を書きたかったのですが、まず謝りたくこの日記を書いています。
この『侍道外伝KATANAKAMI(以下、『刀神』)』は、侍道シリーズの流れを汲む外伝作品。風来のシレンシリーズ代表されるローグライクの要素を盛り込んだハクスラゲームです。シレンというよりディアブロに近いイメージですかね。
当初『刀神』の情報を耳にした際は「求めてるのはこれじゃない!」「侍道5はよ!」と心の底から失望していました。しかしシリーズファンとして「この『刀神』を買わなければ、侍道5開発の道が潰えてしまう。。。」とシリーズの将来を勝手に危惧し「どんなクソゲーであれ、お布施として購入しなければならない」という形容しがたい感情を抱いていました。ティザームービーを見てここまでワクワクしないのは珍しい。コレジャナイ感満載のゲームだと思っていました。見えている地雷をあえて踏みに行かないといけないこの感じ。どんなジャンルであれ、マイナーシリーズファンにはあるあるではないでしょうか?
『刀神』発表についてもブログで色々書きたい気持ちがありました。しかしシリーズファンとして、外伝とはいえ『侍道』を腐すのはなんか違う気がしまして、これは完全に「Not for me(訳:私向きじゃない)」なんだと心を無にしてやり過ごしていました。今のネット界隈に足りていない精神を私は持っています。気に入らないからといって醜く卑しい様を晒し、ネット上で罵詈雑言を喚き散らすなんて知性も理性も感じられない厚顔無恥な行為は私にはできません。
しかし、蓋を開けてみれば十分ゲームとして楽しいものに仕上がっていました。侍道シリーズ特有の作りの荒い部分も多々ありますが、もっと突き詰めて作れば和製ディアブロになり得るポテンシャルは秘めているゲームだと思います。
ローグライクに落とし込まれた侍道
私自身、ローグライクというジャンルにそんなに明るくありません。風来のシレンを少し遊んだことがあるくらいで、一番ハマったローグライクは「ディアボロの大冒険」という『ジョジョの奇妙な冒険』をモチーフにしたフリーゲームでした。
入るたびに姿を変えるダンジョンを刀一つで攻略していくのですが、持ち込めるアイテムが結構多いので、ローグライクに慣れていないユーザーでもそんなに苦戦することもないかと思います。
シレンで言うところの「空腹度」は「活力と刀の耐久度」としてシリーズファンにも馴染みのあるシステムにあてがわれています。結構すんなり馴染めるはずです。そして、シレンの空腹度ほど致命的に追い込まれることもありません。レベルが上がれば全回復しますし、刀の耐久度を回復する施設も3〜5階層の間には必ずと言っていいほど設置されています。また活力回復アイテムの「大根」、刀の耐久度回復アイテム「砥石」も持ち込めるので、活力、耐久度を常に気にしながら進まなくても結構なんとかなります。今のところ活力が0になって現れるらしい「死神」にも出会ったことはありません。
舞台は初代の「六骨峠」
舞台はシリーズファンには嬉しい「六骨峠」あの3勢力とまた出会えます。ってか普通に鍛冶屋の前をうろついています。「侍道」の頃から6年前くらいの時代設定のようで、まだそんなピリピリはしていません。嘘です。結構ピリピリしています。鍛冶屋の前で3勢力がそれぞれ出店を出しているのですが、モブが店主が普通に対抗勢力のモブと斬り合いを始め、買い物ができなくなるなんて日常茶飯事です。最終的にドナルドやチェルシーが店先で売り子をしていたります。
目的は借金の返済
毎度のことながら事前にゲーム情報を一切入れずに遊び始めましたが、まさか借金返済がメインだとは思っていなかったです。春先からたぬきに借金をする予定だったので、ここでも借金返済か、、、と少々がっくしきましたね。
借金のかたに連れて行かれた堂島軍二の娘・七海を取り返すストーリー。ってか紅屋もよくここまで待ってくれたな、、、。悪役っぽく描かれていますが、完全に堂島が悪いです。この借金返済という目的にどこまでモチベーションが維持できるのか?という点が人を選ぶかと思います(おそらく大半のユーザーが借金返済前にダンジョン踏破が終わるかと)。一応「鍛冶屋経営」という要素もありますが、理解するまで相当時間かかるかと思われます。(納品する刀の品質や切れ味、耐久度、勢力図などなど、、、色々把握しないといけません)ただ、納品した刀をNPCが使ってくれるのは地味に嬉しいです。
固定画面での侍道アクションは無理がある
今でこそ慣れてきましたが、終始この視点での侍道アクションは結構きついです。なんてったって遠いです。今までの侍道シリーズは視点がグリグリ動いて、大技を決めた際はアップされるなどの演出もありましたが、今作は斜め上から俯瞰で固定です。ジャストガード、ジャスト回避などを駆使して戦うのですが、正直アラフォーにはキツい。。。キャラクターが遠い=敵の行動も見えにくいっていうね。
ただ今作の『極見』『連続極見』は爽快感があって良きです。ジャストガード、回避で『極見』が発生し一撃必殺(必殺ではない)の攻撃をお見舞いできます。『極見』でとどめを刺せた場合、近くの敵をロックオンして『連続極見』が発動し一網打尽にできます。なので敵の多いフロアでは狙って行く価値があります。しかし画面的にタイミングがシビア。UIの雑さも相まって、フロアによっては結構ストレスです。戦闘自体は楽しいんですけど結構勿体無いところかな〜と思ってます。
自分だけの一振りを作れる男のロマン
侍道の醍醐味と言ったらこれですよ。手に入れた刀を強化し、自分だけのオリジナルの一振りを作ることができます。残念ながら侍道4の流派と刀が別れたシステムではなく、刀に固定の技が付いているシステムに戻っているのですが、この際贅沢は言いません。すごく楽しいです。これだけ『刀神』を買ってよかったとさえ思えます。また各刀には固有の説明がつけられており、シリーズお馴染みのネタも多々仕込まれています。
序盤で手に入る刀だけでこんなにネタが仕込まれています。昔に比べ結構露骨です。
不満がないわけではない
色々書きましたが、不満がないわけではないです。以下不満点ま列挙します。
・せめてお金だけは自動的に回収できるようにして欲しかった。
・デフォルトの所持金上限が低すぎて、装備品が薬箱一択。(または蝦蟇口)
・大型の敵との戦闘は想像通り、心底楽しくない。
・なんか素材が減るバグ?があるらしい。
・「刀刻(かたなタイム)」で画面ごちゃごちゃになる。
・NPCに話しかけにくい
などなど、結構あげたらキリがないくらい細かい不満はあります。
冒頭述べたように「和製ディアブロ」になり得るポテンシャルを秘めたゲームなだけに結構勿体無く感じてしまいます。
これがフルプライスならもうちょっと酷評していたかもしれませんが、4,500円程度なので、かなりお手頃だと思います。ってかボリューム考えたらフルプライスでもそんなに文句ないです。
もっと遊んでみて、もしかしたらクリア後に完全レビュー書くかもです。とにかく今日は謝りたかった。『刀神』は『侍道シリーズ』ファンなら楽しめるかと思います。
ではでは。